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WebサイトにおけるSEO対策のはじめかた

今回は初心者の方向けのSEO対策について紹介したいと思います。この記事を読めばSEOの意味から実務で行うSEO対策の初歩まですべてカバーできます。本記事は万人向けに作成されたものです。

本サイトはWordPress向けのサイトですが、この記事においてはWordPressの言葉は出さないので安心して読み進めてください。また文章は長めの記事になりますが、よろしくお願いいたします。

本記事はこんな人にオススメです。

  • SEOって何?意味あるのか?を知りたい
  • SEO対策を始めてみたいけれど、何から手を付けていいか分からない
  • SEO対策をやれと指示されて取り組んでいるけれど、正しくできているかを知りたい

SEO対策とは何?目的は?

SEOってなに?どう読むの?

SEOってなに?

SEOとはSearch Engine Optimizationの略称で、読み方はアルファベットそのままで「エスイーオー」と呼びます。直訳すると「検索エンジン最適化」という意味ですが、シンプルに自分のWebサイトを検索で見つけやすくするための方法 と思ってもらえれば理解しやすいのではないでしょうか。このときに自分のサイトを上位に表示させることができれば、それだけ流入量が増えるということです。

SEO対策の目的は?意味あるの?

結論からいえば、検索結果を上位にさせるため です。

例えばあなたのサイトで掃除機を売るために、「掃除機どっとこむ」を立ち上げたとしましょう。「掃除機どっとこむ」では、掃除機をサイトから注文してもらうことで商品を売りたいと考えています。そのとき掃除機を買うことを検討している田中さんはiPhoneでGoogle検索をかけ「掃除機 おすすめ」と検索しました。このときに検索結果の上位に表示された別サイトから購入されてしまいました。

SEOの目的について

しかしSEO対策をしっかりと行ったサイトであれば、検索結果の上位に表示されるので、結果としてサイトの流入量が増える=購入してもらえる確率が高まります。この検索結果を上位にさせるために必要なのがSEOなのです。

何やらテクニック論としての話に聞こえるかもしれませんが、決してそうではありません。SEO対策として推奨される項目をつぶしていけば、それが最終的にユーザーのサイトでの体験を高めることにつながっていますつまりはユーザー体験を高めることの手段の一つがSEOというわけです。

さっそく重要性がわかったところで早速現状の確認を行いましょう。

本記事ではGoogle検索のSEO対策についての記述をしています。

SEO対策の現状確認をする

何の「数値」をどの「ページ」で対策するか

SEO対策を行う前に、何の数値を上げたいかを改めて確認する必要があります。サイトのアクセス数、再訪問率、購入数など何を対象にして数値を伸ばしたいかによって手を入れるべきSEO対策は異なります。もちろんWebページ全てにあらゆる施策を打てればいいのですが、ビジネスにおいては時間に限りがあるため実際に手をつけられる項目は少なくなります。

したがって何よりも自身の商品の伸ばしたい数値を決めましょう。何の数値を上げたいかを確認すれば、おのずと対策を実施しなければいけないページが見つかることでしょう。

もしも「掃除機どっとこむ」であれば、掃除機の購入数の要となる商品紹介ページからのCVR(商品ページから購入に至るまでの率)を高めたいと思うことでしょう。みなさんのサイトの重点となるページから対策をはじめてみることをおすすめします。

そして対象となるページが決まれば、SEO対策がどの程度、現状で実施されているかを確認していきましょう。本記事では最初の第一歩を紹介しています。

検索順位を確認する

一番最初に実施するべきは検索順位を確認することでしょう。検索順位はそのままの意味で、検索における表示の順番になります。当然順番が早いほうが上位に表示される可能性が高くなるため大切になります。検索順位が高ければそれを維持できるように、低ければ一つでも高い順位に持っていくことが、SEOの目的である「検索結果を上位にさせるため」に直結します。

検索順位を確認するツールは多くありますが、Google AnalyticsGoogle Search Console が最も基本的なツールです。導入していない場合は、まずはサイトに導入するようにしましょう。個別の使い方は山程記事がネット上にあふれているため、そちらの解説に譲ります。Google Analytics も Google Search Console もいずれも検索結果の順位にとどまらず、ユーザの属性などの情報も取得できるため、ひとまず導入することをおすすめします。

Google Search Console ではどのような検索結果でこのサイトが表示されたかを教えてくれる

有料でもいいからという方は、筆者は 検索順位チェックツールGRC というツールを利用して確認しています。GRC では登録したページとキーワードを登録しておいてチェックボタンをクリックするだけでキーワードの検索順位を確認することができます。

検索順位チェックツールGRC

筆者はスタンダードプランで購入しており、UIが若干古臭さが残りますが、ツール自体は超オススメです。URLと検索語を登録しておけば日ごとにどの程度順位が変動したかなどをグラフで確認することができるツールです。ひとまず機能制限がありますが無料でお試しできること、また有料ライセンスも 495円/月から始めることができるお得ツールなのでぜひ購入を検討してみてください。

機械的な評価を確認する

先程の検索順位は積み上げた結果としての順位ですが、現時点で今のページは機械的にどの程度の評価がされるのか?を確認をします。機械的にという意味ですが、Webにはクローラによって機械的に確認されるサイトの項目があります。

クローラとは、あらゆるWebページを訪問しその評価をおこなうプログラムのことで、Googleのクローラは全世界に公開されるWebサイトを今この瞬間にも駆け巡っているのです。今回は初心者向けということなので、シンプルにGoogleの推奨するLighthouseを利用することにしましょう。Lighthouseは無料で利用することができるツールです。

Lighthouseでは以下のようにサイトの表示速度やSEOスコアを数値で評価させることができます。SEO対策の文脈では「h1,h2タグの順番が守られていること」「画像サイズが大きすぎないこと」などサイトの内容の細かな点までチェックされますが、Lighthouseはそれらを網羅的に指摘してくれるツールと思ってもらえればよいです。当然足りていない点数がなぜ足りていないのか理由も掲載されていrます。

ここでは長くなるため使用方法そのものは割愛します。Lighthouseの使い方は以下の記事を参照してください。

SEO対策をする

次に算出されたSEOの評価について対策を実施してみましょう。本記事ではSEO対策において最も重要な三点のポイントにしぼって紹介します。よくあるテクニック論ではなく本記事では概念的な話をします。

  1. コンテンツを充実させる
  2. 被リンクの数を増やす
  3. Core Web Vitals にしたがう

コンテンツを充実させる

Googleアドセンスのトップページには、サイトのコンテンツが第一 という言葉が掲載されています。この言葉が示すとおり、SEO順位を高めるための方法を一つだけあげるとすれば質の高いコンテンツを提供することに尽きるでしょう。なぜならばそれがユーザの体験の向上に寄与するからです。

じゃあ質の高いコンテンツって何?という話になるのですが、実は一概にはこうであるといえないのです。なぜならサイトの評価は相対的なものであるからです。希少性の高いコンテンツを提供していればサイトの見た目などは気にならないかもしれませんし、他に競合が多いページであれば商品数が多いサイトのほうが優位になるかもしれません。なのでこの章で紹介する内容はあくまでも一般論として受け止めてください。ただ難しく捉えなくとも差別化となる要素を伸ばしていくことが直接コンテンツの充実につながります。

では一例をあげましょう。例えば本サイトのようなブログであれば文字数が重要となります。文字数が直接重要なのではなく、質を大切にした結果、文字数が評価対象に陥ってしまうというのが正確な表現でしょうか。

ラッコキーワードというSEOのために活用するツールがあるのですが、「掃除機 おすすめ」と検索した結果、検索上位に登場する平均文字数が12,231文字とのことでした。つまりある程度の質を担保するためには文字数が重要になってくるということです。

あくまでもこれはブログやメディアなどの場合によります。通販サイトであればやはり商品数が一番大事でしょうし、サービスの紹介ページであれば結局はサービスそのものの質を高めることが大切になるでしょう。コンテンツの質を充実させるとは結局商品を差別化することとほぼ同じでしょう。

被リンクの数を増やす

被リンクとはWebサイトへのリンクのことです。自サイトへのリンク数が増えれば増えるほどSEOの順位はおのずと向上していきます。「掃除機どっとこむはオススメだよ」と評判になればなるほど順位が上がることはなんとなく感覚的にも一致するのではないでしょうか。

ただ結局はコンテンツの質を高めたときの結果として被リンクが増えるということなので、無料の枠組みにおいては地道に積み上げていくほかにありません。個人サイトのレベルで対応できることとしては、SNS運用を行うというが最も簡単な方法ではないかと思います。TwitterやInstagramのアカウントを同時に運用し、サイトが更新されたときにツイートするなどを行えば、フォローするメンバーに通知させることができます。そこから被リンクが広がる可能性があります。

一方でお金をかける方法としては、広告を出すという手段が最もシンプルで効果的でしょう。Googleの広告を出す、インフルエンサーに紹介してもらうなど、どちらかというとマーケティングの領域になります。本当を力をかけたい場合は広告代理店などを利用したほうがよいでしょう。

もしくはSEO専門の会社に依頼をかけるのもいいでしょう。丸投げがOKなどSEO自体の大部分を外注化させることも可能でしょう。

Core Web Vitalsにしたがう

Core Web Vitals とは Google の提唱する機械的に評価させるためには何を対応すればいいのか?を確立させたものです。

Web 上での優れたユーザーエクスペリエンスの提供に不可欠な品質シグナルに関する統一されたガイダンスを提供するためのイニシアチブです。

https://web.dev/learn-core-web-vitals/

難しいことが記載されているように感じますが、より品質の高いWebページを作り出すための指標になります。極端な話をすれば、先ほど計測したLighthouseにおいて100点を獲得するには、何をすればいいのかを示したものが Core Web Vitals になります。Webサイトの質をLCP, FIDなどの数値として表示させることで、定性的ではなく定量的にSEO対策ができる点が最大のメリットです。例をあげましょう。

  • モバイル対応
  • HTTPS化対応
  • 表示速度の改善

などがCore Web Vitals の範疇です。

Core Web Vitals はエンジニアリング(技術)の側面が強くなります。したがってサイトを構築するエンジニアや業者に対してCore Web Vitals を守れているかどうかの確認をするとよいでしょう。ただ仮にすべての項目に対応できているとすれば、それはレベルが高いサイトであることの証左でもあります。対応できていない箇所をつぶしていくだけでもSEO対策として成果を上げることができるでしょう。\

筆者のサイトはこの項目については、たくさんの記事を書いています。もしこの記事を読み終わってSEOを対策することになったら、ぜひ一度は巡回してみると新しい発見が得られると思います。

その他の対策

前述した通り紹介した三点はあくまでも重要度が高い施策になります。SEO対策には星の数ほど施策があるというのが事実です。筆者の運営するサイトでは、以下の書籍を辞書的に利用をしています。書籍の最後にチェックリストがあるため、アナログ的ではありますが、それをなぞって確認すればいいというのもオススメできるポイントです。

SEO対策を継続的に実施する

はじめの第一歩として現状のサイトのSEOの評価を確認することができたら、継続してSEOを確認する環境・文化を作り上げましょう。なぜならば、SEO対策はその場限りでは成果がでません。継続して確認・対策をすることで少しずつ芽が出てくるものです。この環境を作り上げることが組織において難しいとされるものです。

継続して確認するためには、当たり前ですが朝や夕方の時間を使って毎日確認するのが一番でしょう。確認する数値とページを事前に決めていれば5分もあれば確認できるようになります。反省する方法はいたって簡単で先程紹介したツールを定期的に利用するだけです。

しかし毎日のように紹介した方法でチェックする時間がないという場合も多いでしょう。そういったときには有料のツールを検討してください。有料のツールでは毎日SEOのレポートを出力してくれる機能であったり、Excelなどの表計算ソフト向けにエクスポートしてくれたり、便利な機能が山ほど搭載されています。

先ほど紹介した 検索順位チェックツールGRC を利用するのもよいでしょう。

まとめ

これにてSEO対策については以上になります。これさえできればSEO対策の初歩を踏み出したといってもよいでしょう。SEOを向上させることになれば、あなたのサイトのユーザ体験(UX)の改善に必ず繋がります。今回の記事を皮切りに本ブログでは様々な方法を紹介しているので、参考にしてみてください。

最後に宣伝です。以下の記事ではSEOの初心者向けにおすすめの本も紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。